錺のジュエリー職人中村裕也の日記~GRIM Works Jewelryデザイナーズ日記~

☆何事もコツコツ積み上げていく☆という精神で一日を使い切るように地道に進みます。

だもん

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ここ最近思うのことは、また外注先の工賃が上がっているな、、、という事実です(@@)

思い出すのは、ボクが外に工房を構えていて、取引先などの人の出入りが多かった30歳くらいの時のお話です★

取引先のショップオーナーと店員(どちらも当時20代男性)がしょっちゅう来ていました。

「中村さんのところって、、なんでこんなに安く仕上げてくれるんですかぁ?」

と店員のMさんが不思議そう言いました。それに続けて

「中村さんは、これで儲けあるんですかぁ?」

 

・・・確かにそう思われるような工賃でそのお店の修理やオーダー品の制作をしていたのです。

ボクは少し考えてから、こう答えました。

「それはですよ。。。この業界の職人さんはどうやって価格を決めるかというと、時給で計算するんです。例えば職人さんの相場は3000円~4000円くらいなんて聞きますが、このリングのサイズ直しを、そのおじさんは3時間かけてやったとしますよね?」

Mさん「え?・・・じゃあ、9000円ってことですか!?」
「そうですね。まあ極端すぎるかもしれませんが、そうなります。業者相手にはさすがに価格決めて計算表にしてるかもしれませんが、例えば一般の人相手に、そういう価格を要求するところが多いみたいですね~・・」
Mさん「そのお客さんたまったもんじゃないじゃないですかあ!」
「そうですよね。でもそのおじさんが・・だって…..3時間かかったんだもん!  って言われたらそれまでじゃないですか?笑」
*一同爆笑

ボクは当時はバリバリの(死語?)OEM業(他社ブランド生産)・外注業だったので、いわゆる「業者価格=業者間の安い工賃設定」でとにかく、数をこなしていました。
もちろん相手は伊勢丹をはじめとする全国のパルコ・西武・マルイ・阪急や西にある百貨店参入ブランドなので、、、そのクオリティもとてもうるさい・・というか検品が厳しい最高峰のラインのレベルでした。
しかもそれを月に数百点一人でやっていたので(今思えば恐ろしい)サイズ直しなんて1000円で仕上げて梱包して、伝票(マルイのはうるさい)書いて送って、、をしないといけなかったのです。
なのでそのショップさん(当時、抱えていた路面店さんは4店舗)にも同じように業者価格で行っていただけのことなんです。

じゃあ当時は羽振りよかったのかというと、全く持ってよくないんですね(=V=;)

数が多いとその分、消耗品費やうちで行えない作業には外注費・・・電気代など、、結構行くのと、先ほどのお話ですが、単価が安かった!ので生きていくのに間に合う程度、、だったのです。

さて、話は戻りますが、無論 だんだんと景気が悪くなり20年前の空前のシルバーアクセサリーブーム(この単語は日本の造語です。海外はクロムハーツ系などのメーカーのものも、シルバージュエリーといいます。アクセサリーは安い素材で制作したお手軽な雑貨。。的な意味なので、貴金属や宝石で制作するものはジュエリーなのです・豆知識)・・・が急激に冷え切っていきました。  路面店さんはすべて3年以内に閉鎖し、取引先のお抱えの百貨店店舗も次々にCLOSE・・
当然売れない=修理・お直し もなくなる、、従業員も減り、担当が変わり取引が続行しなくなる。という悪循環が発生していきます。
最期のほうは大手さんの仕事は月に数点にまでなっていました。。。それでももちろん、「業者価格」で行っていました。

そして今現在の業者さんにも同じ波が当然訪れているんです。  しかし、客が減った、、売り上げが減る、、に対して、客単価をあげてしまっている、、つまり先ほどの、、、
一個の修理の単価を上げている(操作している)ことをしだしてしまっているんです。
これをやる相手はボクはすぐに切ってきました。
残念ながら20年近く続いていた仲良しの古き良きおじいさん職人さんとも、それで切りました。

言い訳もとても残念なものだったので、致し方ない、、しかし、未来的にもボクの中ではそういう相手は不利益にしかならないのです。

お客さんが少ないから、やっと来た新規のお客さんの髪の毛を、9000円でカットして、今月の電話代に回すようなものです(まあ、極端ですが)

ボクは、その空前のシルバーブームには乗らずに、ひたすら下請け、裏方業に徹していましたので、ぶれることはありませんでしたが、いつか仕事がなくなるというのは分かり切っていたので、今の生産販売にすこしずつシフトチェンジをしていったんです。

ちなみに、うちの修理価格(グリムのではなくお手持ちのほかのブランドのもの)はその当時の業者価格に慣れてしまっているため、一般の方にはとてもうれしい価格となっています。
もし仮にそれが増えてしまって一人では行えなくなったら 他ブランドの修理やれなくなってしまう、、か適正価格で行うか、、なだけなのです。

 

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テーマの著者 Anders Norén

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